sf小説・体験版・未来の出来事27

 天神中央公園で水馬社長がズボンのポケットから何かを落としたとしても、それは重いもの、例えば財布などではないはずだ。彼は何かを落としたことに全く気付かなかった。紙谷と水馬社長は、しばらくして天神中央公園を立ち去った。
 その日の夜、公園のベンチで寝転んだ三十代の男性失業者は、即睡眠の状態に入った。ハローワーク求人で紹介された企業に明日から働くことに、なっている。その安心感から深い睡眠に入った模様だ。ガキリ!という感触を喉に感じて目を覚ました浮浪者は目の前に髪の長い女性が立っているのを見た。彼女の口からは赤く染まった牙が二本見える。が、顔だけが人間で首の下の部分は樹木のようだ。両腕に見える二本の枝があり、その先端は人間の手のように五本ずつ指のような小枝がある。浮浪者は(化け物!植物人間だ。もしかして、おれは・・・)と思い、自分の首に手を当てると何かに噛まれたように血が滲んでいる。(うわああーっ、吸血植物!!)ベンチから立ち上がると就職が明日から決まっている浮浪者は多目散といった視線で逃げていった。人間に似た植物は足に根が生えてはいなかった。一本足の人間が移動するように、ポンポンポンと飛び上がりつつベンチから離れていく。
 公園を逃げ出した浮浪者はネットカフェに逃げ込む。朝、目が覚めると胸の辺りに異変を感じた。上着とシャツを脱いで鏡に映してみると、「うわああああっ。」と浮浪者は声を上げてしまった。自分の裸の上半身は樹木の幹に変わろうとしている。すでに人間の肌では、ない。立ち上がると両脚は、くっつきかけている。それを開こうとすると樹木の粘液のようなものが両脚を接着させようとしている。それを無理に離してズボンを履いた浮浪者は、ふくらはぎの辺りも樹木に変わりかけているのを見た。かああああっ、と泣きたい気持ちになる今日から出社する浮浪者だ。会社に行かなければ、いけない。ネットカフェの料金を精算すると重い脚を動かして、外に出た。今日から働く会社も天神にある。あのネットカフェも北天神にある。天神中央公園からは一キロほど北へ逃げた浮浪者だった。今日から通勤する会社は天神の東にある。スマートフォンで時刻を見ると出社の午前九時には、まだ時間があるので浮浪者は天神地下街のモーニングサービスをしている喫茶店でコーヒーとパンの朝食を椅子に座って取った。自分の体内は、どんどんと変わっていっているみたいだ。(二酸化炭素を吸いたい)と何故か思った浮浪者。店内で高くつく炭酸飲料を注文した。ガラスのテーブルに置かれたコップに泡立つ清涼飲料水をゴッ、ゴッと飲み干した浮浪青年はレジで会計を済ませると、外へ出て勤務を始める会社のあるビルに近い出口から地上に上がった。徒歩で階段で登り、地上の光を浴びると周囲を歩く背広姿の出勤者と違い、私服の自分は契約社員である事をメリメリと自覚したのだ。ビルに入りエレベーターに乗ると、他の人が自分が降りる階数を押してくれた。私服姿は自分だけで、大学を出たのに就職をしなかった自分を強く自覚した。新卒しか社員に迎えない会社だが頑張りようによっては正社員に雇用されるという面接官の話だった。インターネット関連の会社でレンタルサーバーを福岡市から展開している。格安が売りで業界第二位のシェアを誇っている。会社の玄関を入ると「おはようございます。」と大声で挨拶した。受付の女子社員が赤い制服姿で、
「おはようございます。新星(しんほし)さん、仕事場まで案内します。」
と云うと立ち上がり、彼女に連れられて入ったのはレンタルサーバーを監視している部屋だ。エアコン空調を入れているが、ともすると熱くなってくる。その監視などや、その他の業務を手伝う仕事だった。三十に近づいているだろう外見の女子社員が椅子に座ってサーバーを管理している。受付の女性が「契約社員の新星さんよ、優しく教えてあげてね。」
と声を掛けると管理社員はニコリとすると、
「新星さん、よろしく。わたし後場頼子(ごば・よりこ)って言います。なにか株式市場の名前みたいだけど本名です。来月、結婚する事になって寿退社するから、来月からは新星さんに仕事を任せられると思う。色々と教える事があるけど、一か月で、かなり覚えられるわ。うん?」
後場頼子は新星の両手を見ると、
「手に植物に見えるアクセサリーをしているなんて珍しいわね。あんまり派手な飾りは、しない方が、いいわ。」
と指摘した。新星はサッと自分の手を見ると、それは、いつの間にか樹木の枝のようになっているではないか!これは、一体・・・冷や汗が出る新星だが平静を装うと、
「あ、これですね。新しい手袋なんです。涼しい手袋なんですよ。サーバーが置いてある部屋は、とても暑いって聞きましたので。」
後場頼子は面白そうに笑うと、
「ほほ、そうなの。それなら座って、仕事を教えるから。まず最初に、あっ、新星君!何よ、その口は・・・・。」
新星は座った途端に唇の両側から二本の長い牙が出て来た。彼は自分で、それを右手で触ると、
「あ、これですか!(おれは変身していっているんだっ)これはジョーク・グッズを付けてみたんです、面白いでしょ、後場さん。」
「なーんだ、そうなの。ふざけすぎは、いけないわ、仕事が始まっていま・・・キャアッ!」
後場頼子は椅子に崩れ落ちるように失神した。首筋には牙で噛まれた跡があり、薄く赤い血が滲んでいる。新星は彼女の首筋を噛みたい衝動に駆られ、実行してしまったのだ。(大変な事を、してしまった・・・。もう、ここには居られない!)新星は部屋を出ると会社の玄関に向かう。受付の女性は、その場に居なかった。彼は走るとマズいと思い、平静な足取りでエレベーターに乗り、会社の雑居ビルを出た。こんな時に、コロナウイルス再燃で誰でも多くがマスクを付けているから、新星も部屋を出る前にマスクを着用して会社を出たので唇の両端から出ている二本の長い血に染まった牙は誰にも見られなかった。通りにあったコンビニで白い軍手を買い、便所で軍手を両手に嵌めると新星はコンビニを出た。レジでは軍手を右手で素早く置いて、金を払うと素早く取ったので木の枝になりつつある両手を東南アジアの留学生の女性に気づかれずに済んだ。コンビニを出て大阪以西の最大の繁華街を歩く新星は天神中央公園で昨晩、吸血植物らしき女性に襲われた事を思い出した。自分も、あんな風に変貌するのだろうか、そして自分が首を噛んだ後場さんも・・・・!
後場さんの血を少量ながら自分は吸っている。うまい、人間の血が、こんなにうまいなんて考えてもみなかった事だ。それに活力が溢れてくるんだ。人を殺しても、その肉を食べ血をすすらないなんて勿体ない事だ。宗教で、というよりユダヤ教で汝、殺すなかれという戒律を設けたのは人肉や人の血のおいしさを知った人間の更なる暴行を止めるために作ったものなんだ。コロナ再燃で失業したオレだ。高級焼き肉店で働いていた。金持ちが来店しては高価な霜降り肉を食べて行ってくれた。福岡市にも富裕者は多いし、北九州市や久留米、その他からも来店してくれる。何故、俺がそれを知っているかというと、その高級焼き肉店では会員を募集している。で、その会員になるためには住所と電話番号を申込書に書いて出さなければ、ならないからだ。大卒の俺は会員名簿の作成管理を任されていた。だがコロナウイルスの再燃で来客は、いきなりゼロになった。金持ちという人達は情報を取るのも早いらしい。一般人より迅速に行動する。営業自粛なんて要請されなくても客は来なくなるんだよ。福岡市で家賃補助なんて抜かしやがる、アホが。うちは自前の土地建物で高級焼き肉店を運営しているんだ。経営者に呼ばれたから社長室に行くと、丸々と太った禿げ頭の社長、六十代に、
「新星君、お客さんが来なくなったから給料は払えないし、仕事もあげられない。自宅待機とか在宅勤務なども、提供出来ないんだ。別の仕事を探してくれ。会員の名簿管理も会員さんが新しくできるから仕事をしてもらえていた。高級路線で走っていたウチが、いきなり低価格店舗に切り替えても誰も来ないだろうし、数か月は続くコロナウイルスの再発らしいし、従業員は全員解雇せざるを得ない。申し訳ないけどハローワーク求人で再就職を探してほしい。心ばかりの退職金は、この封筒の中に入れている。」
と社長は茶色い封書を俺に渡した。
 会社を出てビルの日陰の部分に入り茶封筒の中身を出してみた。三万円、安いソープで女を抱き、溜まっている白濁液を洗いざらい女の壺に放出できる額だ。日本経済は百五十年、物価が上がらない。
これにはコロナウイルスの活躍も、その要因だろう。ヨーロッパの人口は一億人を切り、アメリカは二億人を切る人口となっている。日本の人口は一億二千万人程度だ。物の価値とは希少価値という言葉があるように供給が需要を上回ると価格は下降する。生産が少ないものには高価な値が付く。もしも地球の砂浜の砂が全てダイアモンドならばダイアモンドの価値は、ないのだ。コロナウイルスの活動で地球上の人口が減り、生産過剰となれば物の価値は右肩下がりとなる。又、日本の人口における女の人数が男を上回れば日本人女性の価値は下落するのである。重婚を認めない、つまり一夫多妻を法的に認めない日本という国は女性の余りを救えないから、ある女性は日本人男性との結婚を諦めるしか方法はなく、それでも日本人男性の陰茎の長さ及び周囲の最大値を自らの膣内に於いて感覚的に捉え、できれば快楽を全身で堪能し性的頂点に昇り詰めつつ、しかるのちに男性に自分の女性の器官を提供した、その対価として金銭を得せしめんとする職業に従事するという方法においてのみ日本人男性の体を知るという、やり方が妥当なものである。しかるに、こういう日本人女性の急増に至り、ソープの価格も上昇しない現象を惹起せしめている日本である。加えるに草食動物化する日本の若年層の男性が風俗、ソープ離れを起こしているから値上げができないソープの価格なのである。
まだまだ日本人女性の価値が上昇しない理由があるのだ。それはインドネシアの若い女性が大量に日本に来て働き、しかも日本人男性と結婚する例も増えて来た。それで、そのインドネシアの女性は日本に帰化して自分の宗教、つまりイスラム教も捨てる場合が多いという。なにせインドネシアの女性は一億人以上いる。男性も含めての平均寿命は30代半ばであるから若い女性は多い。彼女達が五百万人、日本に来て働き、日本人男性と結婚すれば日本人女性の結婚浪人の数は急増、爆増は不可避的なものとなる。それは徐々に起こりつつあるのだ。インドネシアの女性で可愛くて胸の大きな女性は昔から多く、おとなしい日本人女性では太刀打ちできない事も多々、あるのだ。鎖国して外国人を入れないで、しかも身分制で女性の結婚先まで両親などに決めさせていた時代の名残りは益々、日本人女性を結婚不利へと導いたのだ。それで福岡市にも久留米から男を探しに若い女性が西鉄電車で天神に、やってくる。天神中央公園にも足を運ぶ久留米のOLである。占い師に見てもらったら天神中央公園で素敵な彼氏が見つかるかもしれない、と言われたりもした。
それで今、久留米から会社が終わって天神に一人で男探しに電車で来た白い服装のAさん、二十五歳、独身は仮名として有菜(ありな)と呼ぼう、その割と美人な女性というよりトテモ美人な女性、だから独身の場合もある、は肩の下まで伸びている長い黒髪を掻き揚げつつベンチに座った。そのベンチの後ろには樹木が多く酸素に溢れているから有菜には心地よかった。久留米には男性が少ない。上司の既婚男性との不倫だけは避けたい。会社で事務をして外に出ないので色白の有菜は、でも豊満な胸を持っている。福岡市は明石標準時より遅い日没のために夏は七時過ぎも明るい、でも夕暮れは確実に訪れて天神中央公園も夕闇が全てを隠そうとしていた。白い服なので有菜の胸の谷間はクッキリ、ハッキリと明示されているが昔からの心理学の実験データに出ているように男は美人を避けていく、という実例が有菜にも適用されたらしい。誰一人の男性もベンチに座っている有菜に声を掛けなかったのだ。(わたしって魅力ないのかしら?)と思う有菜、そんな彼女を一顧だにせず太陽は地平線の見えない福岡市からも姿を消した。バサッと音がした。有菜は自分のふくよかな胸に木の枝が当たっているのを見る。それも左右の乳房の上にある、もちろん服を着ているのだが。その左右の木の枝は丸で人間の手のようだ。自分の乳房に感じるものも木の枝と云うより人間の、しかも男性の手のようだ。だが木の枝らしく動かないので有菜は、その枝を手で払おうとすると、その左右の木の枝は有菜の乳房をグイッ、グイッと揉む様に掴んで動いた。(あっ、オッパイを揉まれている、でも気持ちいいっ)と有菜は感じた。有菜は枝を払おうとした手を白いミニスカートから露出している柔肌の白い太ももの上に置いた。木の枝は人間の男の手のように有菜の乳房を服の上から揉み続け、時々、一本の枝で彼女の乳首に触れるとコリコリとピンクの乳首をいじった。硬くなっていく乳首を有菜は感じるとミニスカートで露出してている太ももを少し大胆に開いてしまう。ベンチに座っている彼女の正面に立てば有菜の開いた太ももの奥の白いパンティが湿り気を帯び、縦にスジを露わにしているのが容易に見えたはずだが公園には誰もいないし太陽は完全に姿を消していたので誰も有菜の開きかけた秘部を見る事はなかった。右の乳房から枝が離れた。あ、と有菜が思っていると、その右の木の枝は有菜の股間に滑り込んでくる。すぐに木の枝は有菜の股間を覆っている白い薄い布地の割れている個所を下から上になぞるように動いた。それは男の指で自分の恥部を愛撫されているかのような動きで有菜は脳が蕩けそうな快感を覚えたので赤い唇から赤い舌を出すと自分の唇を舐める。やがて右の木の枝は有菜の股間の割れた部分にパンティの上から奥へと侵入する。まるで男の指を受け入れたような感覚に有菜は背をのけ反らせると、ああん、と耐えられないように声を出した。有菜は左右の木の枝に抱きかかえられてベンチの上に浮き上がった。快感で陶酔しているので白い両脚は広げている。後ろの木が彼女を抱えているのだ。次にベンチの後ろに有菜を立たせると左右の木の枝は彼女の白いミニスカートの中に潜り込み、彼女の白いパンティをズリ降ろしたので白い薄いナイロンの布は有菜の膝の下辺りに、とどまっている。有菜の胸と股間を抱き寄せた木の枝は後ろから樹木の中心部から突き出した男根を有菜の女性の淫窟に入れていく。(はああんっ、そんなの・・・いいっ)樹木に犯されている気分の有菜だが心の中では樹木に扮装した男に後ろから嵌められているのだろうと予測した。というのも自分の中心の穴に入った男のモノは人間の肌である陰茎の部分やキノコのような亀頭の部分を感じられたからだ。有菜は処女ではあったがローターなどで自分のモノを弄っていた事がある。ホストクラブで露出させたホストの陰茎を見るだけでなく握った事もあるから亀頭や陰茎の肌触りも覚えているのだ。誰もいないとはいえパット見ただけでは、木に背中を付けて揺れているミニスカートの女性にしか見えなくもない。膝のあたりまで白いパンティを降ろしているのも暗くて見えにくいのだ。それでも木の一番上の部分は人間の男の顔だった。女を後ろから犯して楽しむ男の顔。それは失業者の新星の顔だ!!新星は天神中央公園で木に扮して獲物を待っていたのだろうか?
新星にしても久しぶりに抱き、勃起肉を入れる女の、それも若い女の体だ。その若い柔らかな淫肉に欲棒を突き入れる快感も失業してからは味わえなかったのだ。金を出して抱く女よりもイイ感覚がする女だ。後ろから突き入れて木の枝に変わった五本の指ではなく枝で女の乳房を揉む。まだ首や頭は動くのか試しに前に頭を倒すと前傾したので女の白い首を舌を出して舐め回してやる。女は感じたらしく首を少し縮めたので、右手は乳房から話して女の股間のクリトリス(陰核)を擦りまくると、それは肥大してきたようだ。でも強姦ではなく和姦なのだ、女は逃げようとしなかった。夜になった街中の公園は誰もいないし、そこで若い豊満な結婚前のOLを後ろから嵌めて激しく、または緩慢に張りきった亀頭と陰茎を女の膣内で運動させるのが、こんなに気持ちがいいとは新星は知らなかった。張りきった男根。張りきって、いこう、とか、張り切って頑張ろうなどという言葉は実は性的な意味があるが放送禁止用語ではない。
植物というか樹木になりつつある新星だ。完全に樹木になれば陰茎も木の幹の中に消えるのだろうか、それは新星には分からない。それよりも今を楽しもう。二十分は女の秘窟を出し入れしている。ん?ついに締め付けられるのを感じた新星は耐え切れずに二発連続で発射してしまった。女も激しく白い大きな尻を揺り動かした。樹木になりつつある新星は右手で、というより右枝で女の白い右足を高く上げさせて、左手で女の腰の上あたりを支えると、女を自分の方に向けさせた。トロンとした目で女が、つまり有菜が上を見上げると、
「きゃぁぁぁぁぁっ。」
と高い声を上げたが、周辺には聞く犬とて居合わせなかった。新星は言葉を掛けようとしたが、中々、声に出せない。小さくなった男根は有菜の尻の中に入ったままだ。有菜は化け物から逃げ出したかったが、それは大脳の新皮質で思考したのであって大脳の旧皮質、つまり本能は性の快楽を楽しみ続けたいので白い両脚を有菜は動かしも、しなかった。女は子宮で考えるなどという形容は適切ではなく、子宮に影響される又は神経線維により接合された脳内に於いて思考を発生させるので、しかも、それは大脳の前頭葉か、それ以外の部分で考えるかによっても思考過程は様々な選択肢を彷徨うものであるけれども、睡眠欲や食欲と同じく考える必要のない性欲に有菜も大脳の判断に身を任せることになる。化け物でもいい、さっきの交接は気持ちよかった、それに縫いぐるみを着た青年かもしれないではないか。髪の毛の一部が木の葉になりつつあるのは縫いぐるみとして良く出来たものかもしれない。有菜はジッとしてていると植物人間に抱きしめられ顔を近づけられてキスをされた。有菜の赤い唇は割られて男の舌が這入り込み、有菜の舌と絡み合う。有菜は、その時、自分の穴の中の男のモノが勢いよく膨張し始めて、それは見る見るさっきの長さと太さを取り戻したのが分かった。二発、発射した割には回復が早い。独身男性なのだろう。それならば何ら問題は、ないではないか、と白い大きな尻を揺らせながら有菜は考えている。ぬいぐるみの若い男に福岡市の中心部の公園でガンガンと突きまくられ有菜は心地よさに意識を失っていった・・・。
新星は女が意識を失い地面に倒れたので接合していたモノも外れてしまった。新星のその部分は未だに屹立していたが、彼は慌ててズボンの中にモノをしまうとジッパーを上に上げる。
気持ちよさそうに地面に寝ている久留米の女を見ていると新星は抑えきれない衝動のままに両膝を有菜の前について顔を近づけて彼女の喉元を軽く噛む。その時には新星の口から長い牙が二本出ていたので、いとも容易に有菜の喉から血を吸えたのだ。大量に血を吸ったり出血されると女は死ぬので新星は、その辺は巧みに噛んだ。
すぐに立ち上がると新星は公園を出た。背広のポケットから軍手を出して両手に嵌めると天神駅に向かって速足で歩き、地下鉄七隈線に乗った。階段を降りつつ新星は自分の行く先を刹那的に考えていたのだ。野芥駅で降りると階段を登り地上に出た。夜なので暗いとはいえ街灯や車道の車のヘッドライトが明かりを、もたらしている。

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