SF小説・未来の出来事12 試し読み

 今北武人、本名は今竹・武子(いまだけ・たけこ)なので結婚に際して改名して本名も今北武人にした。女性から男性になると、このように改名も必要になる。共和筋代は今竹筋代に名前が変わった。今北武人、これからは男子トイレで用を足す。だが少し注意が必要だ。何故なら彼のペニスは二本ある。土星の男性の性器を移植したので二股ペニスなのだ。隣の男性の性器を見る人物も多くはないとはいえ、用心した方がいい、と武人は考えたのだ。
小用は、どちらのペニスからも流せる。両方から放出するのは自宅の便所で、やってみた。後は上か下か、の違いだ。意識的に上の方から出したいと思うと、そこから尿は流れるし、下のペニスから放出したいと思えば、下のペニスから放流させられるように武人は、なった。
 それで公衆便所では武人は二本のペニスの内、一本だけをズボンの外に出して放尿した。小用は、これでいい。だがセックスの場合は?筋代の国会での日程の都合で、新婚旅行は熱海となった。日帰りの新婚旅行。一泊は、できないので昼に休憩として休む部屋を借りた。断崖絶壁のような場所に建つ、泊りと休憩の出来るモーテルのような建物で、大きな窓からは広い海が見えた。二時間、そこで休んで又、東京へ帰る。二時間は、たっぷりとセックスが出来る。
武人も筋代も既に全裸だ。立ったまま抱き合うとキスをする。武人は二股ペニスの一本を勃起させた。筋代の右手は武人の股間を、まさぐって一本の硬くなったものを握ってしまった。二人の唇が離れると筋代は武人の股間を見下ろす。二股ペニスだ。上下に分かれている。思わず筋代は、
「二本も御チンチンが、あるのね。土星人のペニス?」
武人は筋代の裸の肩を抱いたまま、
「ああ、これが土星人の男性チンコのデファクトスタンダードだよ。もっと興奮すれば二本とも勃起するだろう。」
「興奮させたいなー、武人さん?」
筋代が答えると、武人は妻の彼女を横抱きに抱いて、抱え上げた。お姫様抱っこ、という奴だ。それから白いベッドに筋代を降ろすと、仰向けの彼女の両脚を大きく開かせた。そして妻になった彼女の女性器を、たっぷりと見た後、舌を伸ばして舐め回した。
「あああっ、わたし、まだ処女なの・・・でもっ、いい。」
筋代は眉間に皺を見せて、眼を閉じている。
 いきなり武人は妻の処女膜を破り、かつ又、彼女の肛門にもペニスを挿入した。二本とも、しっかりと勃起していたのだ。筋代は夫になった武人のダブルペニスで女の穴と尻の穴を埋められ、二か所から来る強い快感は、今まで味わう事のなかったものだった。
 その性の甘美な攻撃を受けつつ、筋代は土星影夫が話した事を思い出していた。
「わしは都内でタクシーに乗る時、二人の成人した女子大生と相乗りする。わしが後部座席の真ん中に座り、二人の女子大生を左右の横に座らせる。運転手はロボットだ。だからタクシーセックスしようとも見向きもしない。都心から郊外へ、例えば高尾山まで走らせて、その間、タクシーセックスを楽しむのだよ。女子大生二人は、最初からショーツを履いていない。スカートは履いているがね。だから座ったまま、尻を少し浮かせて、彼女達はスカートを尻の上まで、めくる。それから、わしはズボンを膝まで降ろし、二本のペニスを出す。わしのペニスは左右に、ついている。土星では上下に、ついている男と、わしのような左右に、ぶら下がっているいる男と二通りだ。そこで女子大生二人に、わしの太ももの上に乗ってもらう。ぷにゅプニュした彼女たちの柔らかい尻は、わしの左右のペニスを二本とも元気づけて、かちんこちん、ぼっきん、と勃起させる。
それは非常に長くなるから、彼女達が少し尻を浮かせて尻を降ろすと彼女達の愛欲の穴にズッポリと入り込む。
わしは右の手は右側の女子大生の右乳、左手は左側の女子大生の左の乳房を揉んでやる。それでだね、このタクシーセックスは我慢大会でも、あるんだ。それは彼女達が感じても平静な顔をしているという我慢だな。道路をタクシーが走っている時は、車中を見る人もいないけど、信号待ちでタクシーが停車していると、歩道の通行人がタクシーの車内を見ていく時も、ある。
その間も、わしの二本の勃起した喜張したペニスは、松茸のような亀頭を彼女達の初々しい淫裂の中にズイーンと挿入している。彼女達は顔の表情を平静に保とうとするが、わしの手は左右の彼女達の黒い茂みの湿原を、まさぐっている。スカートの中でな。クリちゃんを弄ると、二人は声を上げそうになるんじゃ。大抵の通行人はタクシーの中など見て行かないが、中には女子大生の横顔をジッと見ていく男性もいるね。
高尾山に着くと同時に、わしは二人の女子大生に射精してやるよ、ワハハハハ。」
気に入った女子大生は円盤で土星に連れて行くそうだ。という話を筋代は二穴を夫の武人に突きまくられつつ、思い出していた・・・。

 土星影夫と株式会社・夢春の籾山松之助社長は社長室で会談している。土星は黒の背広姿の黒いネクタイを手で直すと、
「ビルの玄関のロータリーにタクシーを待たせておる。女子大生二人が乗っているが、いいかね?」
と尋ねたので籾山社長は、
「ええ、構いません。自社ビルですから。ロボット警備員を立たせていたでしょう?我が社の玄関付近に。」
「ああ、見たよ。フェイクの銃だろうけど、それを軍人のように肩に掛けていたからな。少し驚いた。」
「もちろん、本物の銃は持てませんからね。出るのは水、水鉄砲ですよ。向こう見ず、な奴には鉄砲水、ですわ、ははは。それが水でもアンモニアの水ですから。もちろん銃の中に密閉されているので匂わないんです。」
「へー、そうかね。IOSのサイバーセキュリティにも進出したんだろう、最近は。」
「ええ、サイバーセキュリティも分野が増えて助かります。」
ここでIOSについて解説しよう。
IOSとはインターネット・オブ・セックスの略語である。大昔に勃興したIOTに似ているが、IOSの場合は、セックスに関するインターネット技術の事をいう。
IOTで玄関のカギをスマートフォンで開けたりする事は大昔からあった。だが地球人のネット技術ではIOSに就いては程遠かったのだ。そこで土星影夫によって、もたらされたインターネットの技術がIOSなのである。この技術はサイバーモーメントに伝えられた。それというのも土星人、土星影夫の女性の好みが日本人女性だった、という、ただ、それだけの理由で。
世界初のIOSとは。例えば単身赴任ほどではなくても、海外出張などは商社などでは、若いうちから発生するものだ。その度、その旅に妻を連れていけるものではない。そんな時、インターネットによって、夜の楽しみを失わずに、すむのだ。
パソコンの画面では対応していないので、サイバーモーメント社製のIOSに対応したディスプレイを購入する。それをパソコンに繋いで、実現する。
ニューヨークだろうがパリ、ロンドン、アムステルダム、ベルリン、チューリッヒ、何処でもいい。ホテルでインターネットの出来るホテルに泊まっていれば、出張先から夫はサイバーモーメント社製のディスプレイをパソコンに繋ぐ。それから日本の妻に電話する。
「おーい、今からIOSするぞー。」
と。すると妻は、
「いいわ。わたしも準備する。」
とサイバーモーメント社製のディスプレイを稼働させる。夫は妻の裸体やマンコを思い出して勃起すると、それをディスプレイに写すのだ。パソコンカメラのようになっている、ものに。
そうすると、それはインターネットで日本の妻のパソコンに転送され、更にサイバーモーメント社製のディスプレイに夫の勃起したモノが大写しで映る。
そこまでは昔から出来るものであるが、IOSは、ここからが凄いのだ。妻は夫の勃起チンコを見て、
「凄いわ、あなた。早く頂戴。」
と、せがむと夫は、
「よし、いくぞぉぉぉっ。」
と答えてサイバーモーメント社製のディスプレイを操作するのだ。
すると瞬時にして、妻のディスプレイから夫の勃起チンコが立体的に現れる。妻は感嘆の目で、
「まあ!あなたのモノと、そっくりだわ。」
と話すと海外のホテルの夫は、
「そうだろう?IOSは本物のチンコそっくりの物体を出せるんだよ。触ってご覧、ぼくの、その画面から出たものに。」
「うん。触った。ホログラムのような幻像では、ないみたいね。」
「ああ、物体だよ。それはね、大昔からある3Dプリンターみたいな技術らしいよ。君もね、ディスプレイを操作して自分のマンコを映すんだ。」
「ええ、恥ずかしいけど、やるわ。」
妻はスカートとショーツを脱いでディスプレイのカメラに写した。すると、おお!海外のホテルの部屋のディスプレイに妻のマンコが大写しで実物大で写され、更にそれは、画面から浮き出て本物の女性器が出現した。夫は感嘆の声を、
「すごい。可愛い、おまえのマンコが出て来た。膣の深さも君のと同じらしい。」
「やだ。そうなの?」
「だろうね。入れるよ。」
「ええ、入れてっ!」
夫は勃起したモノをディスプレイから出た妻のマンコに入れた。日本にいる妻は、
「ああっ、入って来たーっ。本物みたいっ。いくぅぅぅ。」
妻が見ている画面から夫のモノは伸びて、画面に股間を近づけていた妻の秘所にグウウウンッ、と侵入したのだ。
海外のホテルの部屋の夫は本物の自分の肉竿と亀頭にも、妻の洞窟の感触を感じている。夫は画面から浮き出た妻の女性器に挿入しているのだ。
こうして二人は夫が出張しても夜の愛の営みを欠かす事がない。ただし、このIOSのサイバーモーメント社製のディスプレイは、いささか高価であるのでエリートサラリーマン向けではある。サイバーモーメントは廉価版は検討していない。本物である度合いを下げれば、もっと廉価で提供できるのだが、それをすると品質の悪さを体験した購入者が正規版を購入するとは思えないからである。
 さて、このIOS製品、「何処からでもセックス」は当然、サイバーセキュリティが必要になる。そうしないと夫婦の性器の個人情報が漏洩するからである。
それについての技術も土星影夫が株式会社・夢春の籾山社長に伝授した。
 新婚ほやほやの今北筋代は国会の昼の休憩時間中、トイレに入った。そこでサイバーモーメント社製の小型ディスプレイを取り出す。そこからは夫の自分の第一秘書の武人の勃起チンコがニョキッと現れる。筋代は食事をする前に、このIOS機器で性欲処理をする。夫の武人を第一秘書にしたものの、彼が忙しくなりすぎて、国会開会中は昼にセックスできなくなっていた。それで第一秘書の夫の武人も男性便所でサイバーモーメント社製のディスプレイに自分の硬直したモノを画面に浮き出た妻の女穴に挿入して三分で果てるように努力した。もちろん、二股ペニスの一本を使用するのだけれど。
 第一秘書、第二秘書、政策秘書の三人が筋代が給料を払わなくていい秘書だ。それは他の国会議員も同様で、私設秘書は自分で給与を支払う。筋代の私設秘書は女性で、国会には連れてこない。筋代程度の国会議員では私設秘書を一人雇うのが限界だった。
次期の選挙でも筋代は共和筋代という名前で選挙に出るし、国会でも「共和筋代君」と議長に呼ばれている。これは選挙民のためである。特に筋代は同性愛者からの支持も強かった。

 ミスタードーター尻山益男を都知事にするための支持票集めも共和筋代が行った。そして遂に東京都知事初のお釜の知事が誕生したのだった。何せ東京都には日本一、同性愛者が多いのは二十世紀から続いている。尻山益男は東京都知事選挙でオープンカーに乗り、
「おかまの尻山で御座います。力の限り、戦ってまいります。特に、同性愛者の皆さん、尻山に暖かい一票を、お願いします。」
と力説して遊説して回った。
その結果のトップ当選と、なった。東京都庁ビル七階の都知事室に座った尻山は、都知事室に集まった都庁幹部に、
「これからは東京都の改革に取り組みます。よろしくね。」
と挨拶した。都知事室は知事一人の部屋ではない。
 こうやって新しい都政が始まった。都知事は何の力もないものだろうか。いや、それは違った。新宿二丁目にあるお釜バーの近くの街路を歩く通行人は、
「おや、突然、工事が始まったな。」
「そうだな、木を植えるらしい。」
「都知事がオカマだからだろう。」
「いや尻山都知事は両刀使いらしいよ。」
何本もの新しい樹木が植えられ、更に何十本の小さな緑、お釜バーのある辺りには特に、びっしりと路上に緑が植えられた。細い路地の多い場所は緑が全くなかった。それが豹のように素早く様変わりしたのだ。

 土星影夫は株式会社・夢春の自社ビルの社長室で籾山と対峙している。最上階の部屋の大きな窓からは朝鮮半島へと繋がる青い海が見える。土星は葉巻を深く吸い込み、それを吐き出して、
「という訳で東京都知事は尻山というオカマに、なったんだ。この尻山の耳には私の指令を絶対に聞く装置が埋め込まれている。これで都知事は私が自在に動かせる訳だよ。」
仰天した籾山は、
「それも土星の科学なのですか。」
「そうさ。でも土星では、この装置に対する対抗策が出来たから使い物にならない。それで地球人に試そうという事でね。」
「都知事を思いのままに動かして、どうします?何か、得でも?」
「あるともさ。東京都の予算を知っているか?10兆円は、あるんだよ。それを少なめに公表すれば、一兆単位で金が浮いてくる。その金を仮想通貨に変えて海外に送れば、もはや調べようがないんだ。尻山には、その事について話してある。もちろん、彼?も反論は、しなかった。基金の残高だって三兆円は、あるんだ。都債を発行しても金は集められる。そもそも夏のオリンピックを日本で開催できるのも東京都しかない、という位、日本は金のない国なのさ。アメリカなんてアトランタでもロサンジェルスでもオリンピックが開ける。アトランタはコカ・コーラの力だったろうけど。
東京都の無電柱化なども大昔の知事の推進で行われた。尻山君を動かせれば東京都は私の思いのままになる。」
籾山は口を挟む、
「福岡県の予算は二兆程度ですから、東京都は、その五倍ですね。羨ましい限りです。」
「何も只で東京都の予算を貰おうとは言わない。IOSの普及なども、それなりの価格で行ってやる。それが東京都民へのプレゼントさ。」
「なるほどですね。それなら本当に合法的な話だなあ。」
「それで君はIOSのサイバーセキュリティを売れば、いいんだよ。」
「それは有難く承ります。」
という二人の密談だった。夜は土星影夫のために籾山松之助が用意した女がホテルで待っている。籾山の社屋は福岡市の人工島、アイランドシティにあるが、ここにはホテルは建設されていないので、空に浮かぶ島、愛高島に泊まりに行く。
 愛高島は以前に出て来た博多湾に浮かぶ巨大な島だ。実は、これは火星人によって持ち来たらされたもので、経営権は火星人のパリノ・ユーワクが持っている。今では、ここには最初はなかった建物も出来ている。ラブホテルも、そうだ。この愛高島は治外法権となっていて、日本国も干渉しない立場を取っていた。
 という事で土星影夫が泊まりに行くのは愛高島のラブホテルだ。しかも福岡市内の女子大生、二人を連れて。彼女達の目的の一つは、お金にあるが土星のタフなセックス力も彼女達の魅力だった。土星影夫のペニスは左右に分かれている。それで勃起すると左右のペニスは六十センチにもなるので、自分の太ももに、それぞれの女子大生を尻を向けさせて乗せて巨棒を挿入できる。女子大生も全部の土星の巨棒を自分の女穴に咥えこみ切れないので、途中までにしている。それも一つの体位だった。
愛高島のラブホテルは豪華な宮殿のような外観で最上階はスイートルーム、そこで今、土星影夫は二人の女子大生、アンアンとイクネと大きな風呂に入っている。美船杏杏(みふね・あんあん)と空荷幾音(そらに・いくね)というのが彼女達の本名だ。二人はアイランドシティにある大学の情報工学部に学ぶ二十二歳の卒業間際の胸と尻の発育した女子だ。二人は中洲の地下街にあるバーで飲んでいたら、土星影夫が入ってきてカウンターの席にいる二人の横に腰を降ろした。茶色の山高帽をかぶった土星は彼女達に、
「君達は女子大生?」
と穏やかに聞いた。
「ええ、」と杏杏。「そうです。」と幾音。杏杏は西洋人風な外見で、幾音は日本女性風な容貌だ。土星はニヤニヤして、
「君達は、お金を欲しくないか?」
「欲しい。」と杏杏。「わたしも欲しいです。」と幾音。
「おじさんと遊んだら、お金、あげるよ。」
二人の脳裏に肉体関係という光景が浮かんだ。肩幅も広く紳士風の男性が土星だ。六十歳位か。杏杏と幾音は自分達の目を見合わせると、次に土星の方を向いて、
「遊びたーいな。」と杏杏。「遊びましょう、おじさん。」と幾音。
土星は満足げに、
「よし、それでは愛高島に行くよ。」
それから中洲中央公園にある愛高島行のヘリポートで、三人はヘリに乗った。愛高島の飛行場からロボット運転手のタクシーに乗って、宮殿に見えるラブホテルに着くと、フロントでは男性ロボット従業員がニコヤカに三人を迎えた。
 この時代、ラブホテルのフロントはロボットが大勢を占めていた。裁判所も地方裁判所の裁判官は人工知能AIロボット、だ。六法全書を全てインプットし、過去百年の判例を全て入力する。それで正確無比な判決を下すロボット裁判官の誕生になった。
素人に判決を出させる陪審員制度は日本では廃止されている。
 証券会社のアナリストなども姿を消しつつある。人工知能に解説させるのだ、世界の市況などについてを。老舗の証券会社に勤めるアナリスト、庄権太郎(しょう・けんたろう)も馘になり、まだ五十歳の彼は六本木のホストになった。銀座のバーを回って株の営業もしていた権太郎にはホステスのファンもいたので、それらのバーのホステスがホストクラブに来た時に、
「やあ、こんにちわ。晩だけど、こんにちは。晩だけど、バンバン、いくぜ。」
と挨拶するとホステスは、
「まあ、庄権太郎さんじゃない。庄権・太郎さん。」
と話す。権太郎は、
「いや、庄権・太郎じゃなくて、庄・権太郎なんです、ぼくは。アハハ。それに証券会社を馘になりまして、ほぼほぼ無職みたいなもんですよ。でもホストって鉄板級の盤石な職業だと思うね。さわ、さりながら、頑張らないと、お客さん、つかないでしょう。だから、よろしくお願いします。ほぼほぼ、来てくれますか、毎日でも、キレッキレに。」
と返すから、ホステスの真麻は、
「キレッキレに来ますよ。権太郎さん、夜のストップ高、してくれます?」
「ああ、やりますよ。ほぼほぼ、鉄板級です。もうすぐ閉店だから、それからは渋谷のラブホテルで真麻さんと一発。」
「何発でもストップ高してください。」
そうして閉店後に渋谷のラブホテルで庄権太郎とホステスの真麻はベッドを楽しんだ。フランスベッドで四つん這いになった全裸のナンバーワンホステスの横幅の広い尻を庄権太郎の隆起した肉筒が突きまくる。かれは腰を振りながら右手でガッツポーズを取りつつ、
「おれのチンポはフルに急上昇?チャートは右肩上がりな勃起チンポで真麻のオマンコ、ストップ高さ~♪」
「きゃあーーー、ストップ高、いくうーーーーーーーーっ!」
鉄板級の庄権太郎の肉強棒はホステス真麻のGスポットをアクメに達せさせたのだ。さすがは元・証券アナリスト!

 土星影夫はバーで既に女子大生・アンアンとイクネに仮想通貨を渡していた。スマートフォンで彼女達の取引所口座に送ったのだ。アンアンは、
「この仮想通貨、これから上がりそうですね。楽しみです。」
と話すと土星は、
「上がるだろう、間違いなく。」
と断言した。市場を操作するのは土星影夫の得意技だ。前払いの安心感から彼女達、女子大生は土星と共に愛高島に行った。
そして今、十人は入れそうな浴槽に三人で入っている。泡の出る風呂だ。土星は左右の女子大生の裸の肩に手を回すと、
「いやあ気持ちいいなー。泡のついたままでセックスしよう。この風呂場は広い。中近東の王様の気分だよ。いや、ハーレムかな、ここは。」
それから、その両手を下げるとアンアンとイクネの片方の乳房を揉む。「はあっ。」とアンアン。「い、やっん。」とイクネは声を上げた。それと同時に土星の二股ペニスは長大化していく。それは伸びて杏杏と幾音の柔らかな、むっちりとした太ももに触れた。アンアンは、
「土星さんのモノ、大きすぎますぅー。」
と驚く。土星の右手はアンアンの股間に下がっていき、彼女の淫唇を縦の裂け目に沿って下から上になぞる。洋風な彼女の顔は乱れて、
「ああっ、はあっ。」
と乱れた。土星はアンアンに、「全部は入れないから、安心しなさい。」
と言いつつ、彼女の耳に息を吹きかける。耳もアンアンの性感帯らしく、彼女は頭を後方に、のけ反らせて、「ああっ、やんっ。」と乳房を震わせた。
 二人は自分の太ももに土星の長大なモノが触れているのを感じた。物干し竿のように長くなるのではないか?と思われるソレは地球の人類のモノより進化したモノだった。土星の二つの亀頭はアンアンとイクネのマンコを探り当てると柔らかく侵入した。つまり陰茎のそれぞれの先端が逆Uの字型のように曲がったのだ。それが左右両方で、まるでミサイルが標的を狙ったかのように進行したのだ。ミサイルも、その角度では曲がれないだろうという位、曲がる柔軟な土星の陰茎だ。矢印で表すと↓↑↓のような形で、中心と左右の矢印が繋がった陰茎を想像してもらいたい。
 アンアンとイクネは地球の男では起こらない陰茎の曲がり具合に驚いたのは、自分の女性器にソレが挿入した後だった。アンアンは(おチンチンが勃起して曲がってるわ。なんか蛇が身を捩ったみたい。でも、ああ、いい、太くて長いわっ、オマンコ壊れそうっ!)と思い、イクネは(すごーい。自在に曲がった御チンチンだわ。それでいて亀頭は充実してカリが凄いわ、ああっ、奥まですぐ届くーっ、マンコ、壊れるー)と脳内で思考しつつ日本女性らしく裸身を乱した。二十分もハメ続けた土星影夫は射精せずに二刀流の日本の男刀を引き抜くと、二本とも勃起させたまま、風呂から上がり、
「寝室に行こう。以降は寝室に移行だ。」
と二人に話すと、裸体のまま浴室を出る。杏杏と幾音は空になった自分のオマンコを土星の肉筒で満たしてもらいたくなって、たまらなさそうにジャブッ、ジャブッと音を立てて浴槽を出て浴室を出た。スイートルームだから寝室の壁やドアはなく、三人が寝そべられる横幅のフランスベッドが、あった。その横の空間には大きなハンモックも吊るしてある。そこにも三人は寝れるハンモックだ。
そのベッドとハンモックの間で土星は二本の勃起した長大なペニスを天井に向けて屹立させて、浴室から出て来た二人の美人女子大生を待っていた。六十センチの長さは、あろうかというジャイアント・ペニスだ。文学好きの幾音は(ペニスに死す、なんて事にならなければ、いいけど。)と思い、杏杏は(立ったままでも横に分かれているから、わたし達を向かい合って同時挿入されるかも)と期待する。
土星は、両腕を横に広げると女体を抱く前の構えをして、
「さあ、私に抱き着いて来るんだ。早い者勝ちだ。」
と誘惑した。二人は裸体のまま、若い豊満なおっぱいをプリンプリンと揺らせて、スイカのような尻を左右に揺らせて土星に駆け寄ったが、僅かな差でアンアンが先に土星の腕の中に納まった。すると、である。土星の右側の屹立したモノは、しなやかに下降するとアンアンの腹部を撫でるように滑り、一度、その亀頭は床に頭を向けた。それから潜望鏡が水面に上がってくるように、鎌首をもたげたペニスはアンアンの太ももの間の秘女苑にズブゥーッ、と亀頭を沈めて行った。アンアンの後ろにいる裸身のイクネは、それを見てしまった。土星の左のペニスは、どうなったのだろう。
 既に土星と杏杏は交わり、キスして舌も絡め合っている。遅れた幾音はボンヤリと二人の立ったままのセックスを見ていると、頭がポ~ッとなって自分の股間の秘部から蜜が滲んでくるのを感じた。彼女の秘蜜で、ある。が、それに気づいたのか土星はアンアンから唇を外すと、
「イクネ。私の後ろに回りなさい。そして私の背中を見て立つんだ。」
「はい、そうします。」
イクネは乳房を揺らして駆け巡り、土星の逞しい裸の背中を見て立った。すると!土星の左のペニスは何と、彼の股間を抜けて後ろに伸びて来たのだ。それに驚いたイクネは両足を横に開いてみた。土星のジャイアント・ペニスはイクネのオマンコを正確に探り当て、イクネは、その亀頭のついた蛇のような、くねって曲がった肉筒に女秘苑を貫かれたのだ。イクネは、
「あはんんんっ、いいっ。」
と息を弾ませて喘いだ。土星は、こうして自分の前後の美人女子大生の裸身を同時に貫いている。アンアンは土星の肩のあたりを、イクネは土星の腰のあたりに両手で抱き着いている。二人は桃色に滲んだ新鮮な大きな尻を土星のビッグ・ペニスの動きに合わせて激しく揺らせたり、ゆっくりと揺らせたりしている。
土星は二本のペニスから快感を得られるのである。

 福岡市博多区東那珂にあるサイバーモーメント本社の社長室に土星影夫は上下の黒の背広姿で黒沢金雄社長と歓談していた。土星は、椅子から身を乗り出すと、
「土星の技術を又、教えたい。土星にも法律があるが土星意外の星で土星にとって脅威とならない技術は売ってもいい事になっている。それを君のところで製品として売り出して、もらいたい。君のところは上場は、せんのかな。」
黒沢は自分の鼻髭を触ると、
「上場したら株主の言う事を聞かないといけませんから。私は技術者として地球の人の意見は聞きたくないんです。」
「なるほどな。君は優れた技術者だ。いくつもの発明もある。わしも感心しているものもあるよ。どうだね?土星に遊びに来ないか?」
「それは喜んで行きます。その前に気になる事が、ありまして・・。」
「何だね?気になる事って、うん?」
「株式会社・夢春の社員が行方不明なんですよ。」
「ほーお、調べられないのかな、地球の遣り方で。」
「はあ、さっぱりですよ。もしかして地球外に、いるかも、とか思いまして。」
「それなら探せないだろうな。月に幽閉されても、地球人には誰にも分からんのだ、大昔からな。かぐや姫も、おとぎ話ではなく実話だ。月はね衛星と思われているが、実は巨大なUFOなのだ。それで地球には裏側を絶対に見せない。神隠しなんてのも月に連れ去られて幽閉、強制労働させられて地球に帰らなかった人も多いんだ。それで、その社員が月に捕えられているのなら、わしにも手は出せん。
 月の国との土星の協定でね。アメリカのアポロは、あまりにも月の裏側に行ったために攻撃されてロケットのある部分を破壊された。月の科学は地球より進みすぎているから。傲慢なのは大半の地球人の方だ。日本人も未発達科学を聖典のように信じ込んでおる。ガリレオみたいに裁判にかけられるわけではないが、宇宙人の存在も地動説なのさ。」
黒沢社長は深く考えに沈んだ。そして、
「では、どうする事も出来ないわけですか、特に月に捕えられている場合は・・・。」
「いや、月でなければ連れ戻せるかもしれん。でね、その機器を手元に持っていないから、土星に行こう。土星のワシの自宅には、あるよ、そういう機械がね。」
「土星さん、ぜひ、土星に連れて行ってください。お願いします。」
黒沢は座ったまま深く頭を下げた。土星は立ち上がると黒沢に近づき、優しく右手を黒沢の左の肩に置くと、
「そうしよう。この社屋の屋上にUFOを呼ぼうか。」

 昼の社の屋上に現れたUFOだって、人間の目には見えないように保護バリアを掛けている。土星の円盤で快適な宇宙の旅。土星の環に、ぶつからないようにして円盤は土星影夫の自宅に着陸する。土星は一日が十時間で終わり、四季が長い。29年もある太陽の周りを回る公転周期を4で割ると、七年と少しになる。つまり土星の春夏秋冬は、それぞれ七年と少しになるのだ。
土星にはアンモニアの雲がある。その雲は凍ったアンモニアが混じっているのだ。
土星影夫の自宅は地下にある。そこでは温泉もあるし、暖かな空間だ。ソファも温水が中を通っていて温められている。黒沢は前から疑問に思っていたことを質問した。温水ソファの、ぬくもりを腕に感じながら、
「土星には何故、アンモニアの雲があるのですか。」
土星影夫は夕焼けのような笑顔を浮かべると、
「それは太古の昔、我々が原始生活で土星の地面に直接、小便をしていたんだ。なにせ男はペニスが二本あり、そのため尿が出る頻度が高くなった。それは新陳代謝をよくするから、我々は長い寿命があるんだがね。その尿が蒸発して大気まで上昇すると氷となって雲に混じった。それを君達、地球人は観察している。が原因は分からなかっただろう。」
と解説したので黒沢は、
「なるほど。そうだったのですか。では我々地球人類もペニスが二本あったら地球の雲にはアンモニアが含まれるわけですね。」
「そうだったろうね。ただ、我々の祖先も円盤で地球に飛来しては人間の女とセックスした。そこで日本のペニスの男子も生まれた事もあったが、銀河連邦の盟約で
地球の男子を土星人のように、すべからず
と決められて、二本のペニスの地球の男性は一本は切り取られたんだね。アンモニアの雲が出来るのを防ぐためだったらしい。」
黒沢は笑いたいのを、こらえると、
「地球からも探査機が打ち上げられて、かなり詳細な事まで分かっています、が。」
土星は悪戯そうな目で、
「あれは真実のデータを地球には送っていない。何故なら我々土星人が地球の探査機に手を加えているからだ。土星の気温や衛星の観測データは狂わせている。それは火星に打ち上げられた探査機も火星人が捜査しているとの情報は知っているよ。火星人と仲がいい土星人もいるから。」